胃・十二指腸の病気(胃潰瘍・胃がんなど)
胃や十二指腸(胃と小腸を繋ぐ消化管)の病気で多いのは、胃酸やピロリ菌等によって粘膜が傷つけられて起こる胃潰瘍・十二指腸潰瘍です。その他に、胃がん・十二指腸がんなどがあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃酸やピロリ菌、食物、薬物、飲酒、喫煙等で胃や十二指腸の粘膜が傷つけられて起こる病気です。
症状として、胃の痛みや胸やけ、膨満感等があります。内視鏡や消化管造影検査等で検査をして病気が確認されたら、薬物などによる治療を行います。
胃がん・十二指腸がん
胃や十二指腸にできるがんを指します。アジア圏では、とくに胃がんの発生率が高いと言われています。また、初期の自覚症状がほとんどないため、初期での発見は難しいと言われています。進行してくると、腹痛、吐き気、食欲減退、嘔吐の症状が現れます。
胃がんはヘリコパクター・ピロリ菌の関与が示唆されています。ヘリコパクター・ピロリ菌が陽性の場合は内服薬を1週間飲んでの除菌をお勧めいたします。一次除菌の成功率は7-9割です。除菌後8週後に実施する除菌判定はプロトンポンプ阻害剤(PPI)を休薬する必要のない便中抗原法が有用です。将来的に胃がんのリスクが低下しますが、ピロリ菌のり患期間が長期の場合は、除菌治療の有無に関わらず、定期的な内視鏡検査を受けることで、胃がんの早期発見に繋げることができます。
内視鏡検査や消化管造影検査等で検査し、早期がんであれば、内視鏡的治療で治療することも可能です。